今回、光接触皮膚炎でご相談いただいたのでメモとして残しておこうと思います。
光接触皮膚炎(光アレルギー)
季節的にも暖かくなり薄着になることの多くなった時期に増えてくる光接触皮膚炎という症状。
湿布は、病院やドラッグストアなどでも比較的手に入りやすい薬でもあります。
また飲み薬とは違って、家族間で使ったり、人から譲ってもらって使ったりとされることもしばしばあるのではないかと思います。
湿布の種類に、
薬剤の入った湿布(冷感タイプ 温感タイプなど)
薬剤の入っていない湿布(冷感タイプ 温感タイプなど)
パップやテープなど
医師の処方が必要なものから必要がないものなど。
どんなものでも、副作用がでる場合があると書いてある事が多いですが、医師の処方が必要なものは、それだけ身体への影響があると考えてもらうと分かりやすいのかもしれません。
湿布の種類によっては、日光に当てないようにと注意書きがしてあるものがあります。
今回は、その日光に当ててしまったケースです。
今回、足にかぶれが出たとのことで診てみましたが、かぶれの特徴として湿布のかたちが綺麗にでていたので湿布でかぶれたのが原因ではないかと説明しました。
ただ本人は、あまり身に覚えがありませんでした。
その理由に、
今までその湿布を使っていたけどかぶれた事は無かった。
湿布を貼っていたらかぶれたわけでは無かった。
湿布使った日より日にちが経っていた。
ということがあります。
この光接触皮膚炎の原因として考えられているのは、湿布の薬剤であるケトプロフェインが貼った場所に吸収され、そこに紫外線の刺激が加わることで、タンパク質が変性し、その変性したタンパク質がアレルギーの原因となるみたいです。
湿布貼っているところに紫外線を当てなければ、回避できることではありますが、一度光接触皮膚炎になってしまうと、少なくても3ヶ月程度の遮光が必要と考えられています。
論文によると、ケトプロフェインの皮膚残留が49日目まで認められ、接触皮膚炎を司るメモリーT細胞は60日目でも存在か確認されたそうです。
また一度光接触皮膚炎になると、身体が間違えて皮膚炎を起こす交叉反応が起きやすくなり、日焼け止めの成分にあるオキシベンゾンが原因で皮膚炎になることもあります。
せっかく日焼け止めをしたつもりが、逆に皮膚炎になってしまうと言うことです。
対策としては、紫外線が通り難いデニムのような厚手の服を着たり、サポーターなどでカバーしたり、黒色などの暗めの服などで覆うのも方法の一つです。
が、まずは、勝手に判断するのではなく、一度病院に行き、その症状を確認して正しい処方をしてもらうことが大切です。
何より薬は、医師の処方のもと、決められた使い方をすることをお勧めしますので、人からもらったり、腰で処方された薬を手足に使ったりしないようにするとこが大切ではないかと思います。