腱鞘炎やばね指の治療箇所はあっていますか?


腱鞘炎とばね指は注射だけでは改善しにくい。

腱鞘炎やばね指に悩まされている方は多いと思います。

特に女性が多いです。

男性に対して2~6倍、女性に好発していると書いてある文献もあります。

よく仕事で指を使う美容師さんや主婦の方から相談があります。

病院では、ステロイドの注射や痛み止めが中心で、装具をつけたりテーピングを行っての安静がほとんどです。

症状がひどくなると腱鞘切開術(手術)の適応となります。

病院で治療しててもなかなか治らない方もいるのではないでしょうか?

腱鞘炎に対してレントゲン

生活に支障がない。

年だから仕方ない。

痛みが無いだけマシ。

などと諦めている方も多いです。

身近な症状でよくご相談がありますので、書いてみようと思います。

腱鞘炎やばね指の治療箇所は合っていますか?

腱鞘炎の場合、痛みの出ているところに、薬や注射をしていませんか?

間違いでは無いとは思いますが、痛みの出ているところは結果であって、原因では無いです。

痛い所を治療しても、原因が治療されていないので、治らなかったりすぐ戻ったりすることが多いです。

ケルバン病に対してレントゲン

ばね指も同じ様に、痛みのあるところに注射や手術で腱鞘を切ったりしますし、装具をつけて曲らないように固定します。

固定してすぐに治れば問題ありませんが、長期にわたって固定をしていると、痛みが治ったとしても、関節が癒着して曲らないなってしまっている方もいます。

腱鞘炎やばね指の原因は、指や手のひらではなく、前腕にあります。

指を動かす筋肉のほとんどは、前腕にあるためです。

画像のように指の周りのほとんどは、スジ状になっていて、指を動かす筋肉のほとんどが前腕にあります。

この前腕の筋肉が疲労してくると、指がうまく曲ったり伸びたりしなくなるため、腱鞘に負担がかかりやすくなります。

この腱鞘が釣竿で言うガイドの役目をしていて、指も釣竿と同じような構造をしています。

糸を強く引っ張るとガイドに強い力が加わりますが、前腕の筋肉が疲れて硬くなると、腱鞘に強い力が加わります。

腱鞘に強い力が加わった状態で使い続けると、結果的に炎症が起こり痛みや腫れになります。

治療として、炎症を抑えるために薬や固定は間違いだとは思いませんが、前腕の筋肉を治療していかないと同じ事を繰り返すことになります。

また、前腕の筋肉には、指を曲げる筋肉と、伸ばす筋肉がありますが、二つの筋肉の調和が大切になりますので、どちらに負担がかかっているかなどは、一人ひとり違うため確認しながら治療をしています。

症状に目を向けるだけではなく、原因にも目を向けて治療をすすめていくことを提案しています。